拡張される身体機能

先週約1年ぶりに携帯を機種変した。発表されたときからメロメロに惚れたソニーエリクソンA5404Sにして、ようやくカメラ付ケータイというものを所有するようになった。正直メガピクセルのカメラが付いていても日常でバシャバシャ写真を撮るようなシーンもないし撮った写真を携帯から送るような相手もいないので宝の持ち腐れなんだけど、生活に余裕があれば、簡単な動画も撮れて一応プリントにも耐えうるくらいの解像度で静止画が撮れるガジェットをいつも持ち歩いているというのは結構新しい世界が広がるんじゃないかなぁという気もする。つまりもっと暇があれば遊ぶ機会もあるだろうと。

ジョグとPOBoxがあるからソニエリ以外の機種が使えなくなってしまったクチだし、高精細フォントも対応して今までの倍くらいの情報量が一覧できるQVGAの画面と、驚くほど着うたの再現力がある高品質なスピーカーのおかげで、今回の端末にはほとんど文句ないってくらい満足している。現在のAUの一番のウリであるEZナビウォークA5404Sは非対応)を使いたかったって欲求はあるけど、本体のメニューからナビが呼び出せるようになってQVGAで地図も4倍広く見られるようになったから実用性はかなり上がったのでそれほど知らない場所を歩き回るわけでもない自分にとっては十分とも言える。

でも、AU全般で不満なのは、未だにQRコードの読み取りにほとんどの機種で対応してない点。DoCoMoだとデフォルトの機能になっているし、カメラで文字認識できる機種さえある。デジカメに比べたらしょぼしょぼの写真しか撮れないし、女子高生ならいざ知らず普通のオトナならすぐに飽きちまうだろう写真撮影に比べて、CCDを情報入力のためのデバイスとして使うというこの手の機能の拡張のほうが将来性があるように思う。カメラは視覚情報を平面で切り取って保存するだけだけど、情報が変換されてつながっていくというのはまさに脳の機能の拡張では。アイコン化された道路標識を見て・そこから意味を導き出し・身体で反応するというようなことをやっていると。それにQRコードは誰でもその見た目は暗号化されたコードを簡単に作れるところがいい。昔、子供向けに「バーコードバトラー」って超単純なおもちゃの攻略記事とか作ってた自分からしたら、ほんと、隔世の感ありって感じだ。

なんてことを考えていたら、今日、昼飯食っているとき佐藤大が新しい携帯を自慢げにもっていた。今話題になってるTU-KA骨伝導のヤツ。前にバンダイが飴をなめると音が聞こえるという「サイレントシャウト」っておもちゃを売り出したときに骨伝導を試してみたいと思ったけど、あっという間に市場から消えた。なんで、これが初体験。自分の携帯からそっちに電話して、おでことか顎とかに問題のブツをひっつけて、すぐ隣にいるのに「聞こえる?」とかやってる様は端から見たら相当アホっぽかったに違いない。

いや、でも思った以上にクリアに聞こえるんでビックリした。端末を閉じた状態じゃないと骨伝導スピーカーは使えないから、聞こえるだけじゃなく自分の声を相手に伝えるためには顎のあたりに持ってきてでかい声で喋るしかない(周囲が相当うるさいという前提ね)というのがイマイチ間抜けなようにも思うんだけど、あらゆる機種に搭載されていてもいいんじゃないかってほど、実用的な機能だよ。耳の後ろあたりで伝えるヘッドセットみたいなものが別売りされたんでもいいとは思うけど。ただ、携帯の別売り外部機器(AUパシャパとか)って売れた試しがないよね…。

聴覚障害のある人にも使えるのかな? これも聴覚の拡張だよね。