晴れ男&女の皆さんに感謝

体育の日だというのに朝から雨ですな。昨日今日と2DAYSの予定のお台場での渚音楽祭(秋)も、かなり春のピクニック気分とはうって変わってカッパだの着替えだのタオルだの持って行かざるをえない不穏な空模様。

タサカとフランソワを目当てに初日行ったんだけども、春の渚は大行列で夕暮れ近くには人の列が何ブロックにも渡ってつづいていたのに今回はまったく待たずに入場。やっぱり野外は天候に左右されるから、特にこーゆー都市型のパーティーだと客足にすごく響くのね。山とかと違って気合い入れて準備万端でというものでもないだろうし。

前回はドラムンやっていた早い時間。着いたらステージ周りの蛍光ペイントで彩られたキノコのデコレーションが目に入って、今回はステージングが変更になってテクノはどこか別の場所へ追いやられたのかと思ったんだけど、単にそこがテクノ/ハウスという区切りじゃなくて、テクノ+トランスという形にしたようだ。しばらく、ブリブリでちょっぱやでサイケなトランスがかかってて結構拷問に近い感じ。ほとんど寝ずに行ったので横になってると睡魔は襲ってくるわ、うとうとしてたら寒くて風邪ひきそうだわ、酒飲むとやたらに膀胱が騒いでトイレばっかり行ってるわ…。

システム7までなんとか耐えないととフラフラしていたら、森本晃司さんとバッタリ。相変わらずの風貌は、あの独特のヒッピー風の雰囲気を持つ場に超馴染んでおります。軽く挨拶したら「システム7を見に来たんだ」って急いでステージ前方に向かわれました。
システム7ってもう10年近く聞いてなかったけど、良くも悪くも相変わらずという感じ。途中からグッと音量上がって、ラスト近くの昔のリッチー・ホウティンばりのアシッドな曲とか壮絶に盛り上げてました。

タサカは野外仕様なのか、オールドスクールな曲を連発(ヒプノティスト、KLF、バグルスなどなど)、でも全体のトーンはタサカという感じでギミック抑え気味の少し「昔から遊んでるお年寄りたちに感謝」みたいなノリで。終了後電話したらいきなり「堪能した?」とか言われ、なんかどこに反応してるか読まれてるな…と。

フランソワは一転ディープでタイトなテクノ〜テックハウス中心で淡々とプレイ。意外に遅くなっても客は減らず盛り上がってはいたものの、ああいう黙々とした音はハコの方が映えると思う。まぁだったらYellow行けばいいだけの話ですけども、ベテランならではあのロケーションを活かしたマジックを期待しすぎてしまったのかも。なんだかそつなさすぎておもしろくないなぁという贅沢な感想を抱きつつ終了。あ、でも暗くなってスタートした宇川さんのVJがその紳士的なフランソワの音と真逆の世界で、いい味出してた。

よくよく考えると、スティーヴ・ヒレッジにしてもフランソワ・ケヴォーキアンにしても踊ってる子たちの親より歳上かもってくらいの世代なんだよね。ロートルのロッカーには痛々しいものがあるかもしれないが、彼らはまだまだカリスマを放ってましたよ。見た目ただの地味なオッサンなのに、みんなケータイで写真撮ったりしているのがなんか微笑ましたかった。

家を出る頃には雨が上がり、夕方には一瞬太陽も顔を出し、終了したらまた雨がぱらつきはじめるという奇跡的な展開で、同行した晴れ女さんにはホント感謝。まぁきっとほかにもたくさん晴れ男&女が来てくれたのだろう。次の春、また行くかどうかわかんないけど、なんか前回感じたようなものすごい開放感とかキモチヨサはなかったんだよね、今回。天気が一番影響しているとしても、既にあのロケーションに慣れてしまった自分がいるのだろうか…。ルミカだの身体中につけてバカ踊りしながら「ニホンサイコー」なんて叫び回ってるガイジンがいたが、そういう気持ちは大事にしないとね。