イギリス人のオタク感覚

よく調べないで格安と思って買った『ショーン・オブ・ザ・デッド』のDVDが在庫処分で、定価で買ってもその値段より全然安かった上、あと2ヶ月待てば980円になっていたと知ってガックシ。
最近相当煮詰まっていて、憂さ晴らしにと思って買ったのでまぁ目的は果たせたんですけども。そして、この日本では劇場未公開というイギリス産ゾンビ映画、とにかく素晴らしいので、イギリスに住んだことある人・イギリス英語が好きな人・イギリス人の笑いのセンスが好きな人はぜひ見てください。たぶんゾンビ映画フリークはもう全員見てると思うけども、それ以外の人も間違いなく笑える。『ドーン・オブ・ザ・デッド』の5倍くらいよくできてると、俺は思った。

特典で、監督のエドガー・ライトと主演兼脚本のサイモン・ペッグが手書きのプロットを元に作品解説するという映像がある。かなり早口で精神集中しても聞き取れないところが多いが、これがかなりの爆笑もの。激烈なオタク・トークとイギリス人にしかわからないギャグ満載で、ふたりの映画オタクがどうやってこの作品の骨格を作っていたかがよくわかる。

ネタバレと言うほどのネタバレでないので書いてしまうと、ゾンビ撃退に主人公たちがレコードをフリスビーみたいに投げつけるというシーンがあって、ここが一番好きだった。「ブルー・マンデー」のしかも初回プレス(!)なのに投げちゃった…(ちゃんとフロッピー・ジャケが映る)とか、プリンスの『パープル・レイン』は絶対ダメだけどダイアー・ストレイツはOKとか、シャーデー(ファースト)は元カノのだとか…。

ストーン・ローゼズは?」
「だめだ」
「でも、『セカンド・カミング』だぞ?」
「それも好きなんだよ!」
…って、コアすぎ。

ちなみに、一瞬だけどゾンビ・ネーションのあの曲がサントラに使われてるのもかなり笑った。裏設定で、主人公は元DJということになってるらしい。エドガーとサイモンが以前組んだのがTVドラマの『Spaced』(タイトルからして…)で、そこでそういう設定だったらしい。うぉお、その番組チョー見てぇ〜!

ショーン・オブ・ザ・デッド
ショーン・オブ・ザ・デッド