Taxi Funk

そうだ、この日の帰りに乗ったタクシーがすごいキちゃってて、つい会話をしてしまったもんだから、運転手が家にたどり着く瞬間まで延々と電波な話をしつづけて、グッタリ虚脱。
乗った瞬間、爆音でトランスがかかってるわけ。こ、ここはベルリンか?って感じですよ。さすがに客乗せたあとは半分くらいに音量絞ったものの、それでも別にトランスなんて興味ない普通の客にしたら十分うるさいレベルですよ。さらに、よく見るとダッシュボード周りに携帯が3台くらい設置してあるわ、謎の機械が所狭しと並んでいるわ、ソウルだのレゲエだののステッカーがそこら中にベタベタ貼ってあるわ、まぁ今にも「地球っていうのはさぁ」とか語り出しそうな雰囲気。
黙って観察しておけばよかったんだけども、好奇心に負けて「そのいろいろついてる機械はなんですか?」と言ってしまったら、なぜか「こりゃ音楽系ね、全部。ホントはヴォリューム50出せるの、今は3くらいね…」とか言って、NYにいるブラザーがとか、世界中から最新の世に出てない音楽が送られてくるとかいろいろ妄想混じったような話が始まってしまった。そのときかかってるのも、「これは、アレ、ハウス系なんだよ。NYの黒人連中からもらったの。聴いたことないでしょ、こういうの。渋谷辺りのクラブでもかかってないと思うよ」とか解説されて。まぁ、どー聞いても単なるトランスだけど。しかも、8年くらいは前の。

「もともと音楽の仕事してたんですかぁ?」とか話をあわせたら、「いや、俺はあれ、コレクターだからさ」と。う〜ん、謎のタクシー・ドライバー。風貌はヒッピー崩れ、年の頃は40代半ばという感じでした。
もし運良く乗ることができたら、いろいろ質問してみよう!