ロフトプラスワン

脚本を執筆するという非常に地味な作業の内幕を公開して、なおかついろいろなライターの姿勢や考え方なんかを聞いていこうという『ストーリーライターズナイト』。発案の大には、若いライターの交流の場や、これから脚本家を目指すひとが奮起するような場になれば、みたいな思いもあったようだけど、実際のところかなり業界の方々がいらしていた模様。もちろん、お世話になってる方もちらほらと見かける。事前に来てくれるかもという噂だけは聞いていた細田守さんも飛び入りでマイクを取ってくれたりして、閉鎖的になりがちな印象があるアニメの制作現場、もっと言うとファン層も含めた小さな宇宙が、こうやって外に出て、なんかしらの交流を持つというのはおもしろいケミストリーを生むんじゃないかという予感めいたものを。なんて、偉そうなことを言って、ただビールをがぶがぶ飲んでいただけだけども。元編集者という経歴や、温厚そうな顔してキツイことスルッと言ってしまうって点で、大河内一楼さんにとても興味を持った。ものすごい冷静にいろんなことを客観視しているようで、熱いものを秘めていそうだし。その後打ち上げは朝まで続いたそうだが、仕事が待っていたから先に帰る。残念。

それと、入る前に少し早く着きすぎたので500mlのお茶を買ってゆっくり飲み干すあいだ、道に腰掛けて歌舞伎町を行き交うひとたちを観察していたんだけど、ほんと、おもしれえ。なんだろう、あのあけっぴろげな活力は。普段だと不要なトラブルに巻き込まれそうな気がしてどうしてもちょい早足になるような気がするあの街で、ただダベってたりたむろってる連中と同じスピードにならないと、あんまりものが見えてこないのかも。