Loco Dice / 7 Dunham Place (Desolat)

今年もあと一ヶ月切ったので、まとめてテクノ系のアルバムを紹介していこう。いちいち細かいレビューしてる時間は当然無いので、簡単な紹介になります。2008年のベストとか考える仕事のひとは参考にドゾ(そこまで数をこなせるか、実は自信がないが)。


7 Dunham Place
7 Dunham Place


2008年の重要作の一枚。ドミニマル。
チュニジア出身のDJって、それだけでびっくりだが、ここ数年また人種的には多様なひとたちが活躍するようになってきた感じがある。ロコさんがこれまでリリース経験のあるレーベルは、Cocoon、Minus、Cadenza、Ovumって、うわ〜絵に描いたような名門ばっか。それで去年、Timewarpってドイツでやってるでかいレイヴ(スポンサーはTDK)の公式ミックス盤を手がけて話題になったひと。まだまだ売り出し中の部類だと思うんだけど、実は去年一番話題になったシングルの一枚Dubfire "Ribcage"もここのレーベル(自分で運営してる)から出ていて、そう考えるとやはり今聴いておけ、という類の作品だろう。まぁ新参でレーベル始めていきなりDubfireクラスのひととポンと組めるというのは、なかなかのやり手なんじゃないかね。
アルバムは語りかけとアナログ的ノイズの渋いオープニングから、ジワジワとでも基本横揺れのパーカッシヴなのりをキープしつつ上がっていく。9曲とコンパクトにまとめている効用もあって一気に駆け抜ける感じだ。DJの作るものらしく、作品というよりはツールよりの感じもするけれど、それでもじゅうぶんおもしろい。特にジャズ・ピアノで軽やかにはね回る5と、シカゴっぽいというか悪い臭いがプンプン漂う8あたりがいいアクセントになってる。

そういえば、昨夏と今年の春、WOMBに来てプレイしてるんだけど見逃した…特に今年はひとりで7時間やるとか言ってたからぜひ見たかったんだけどね。


1. Breakfast at Nina's
2. How Do I Know?!
3. Consequently Eccentric and Delicate
4. Black Truffles in the Snow
5. Esquina
6. Tight Laces
7. Got Leaks in the Roof
8. Pimp Jackson Is Talkin Now!!!
9. M Train to Brooklyn

2008/4/22 release