Miss Kittin / Batbox (Nobody's Bizzness)
忙しいので、ミュージック・マガジンに書いた原稿でお茶を濁します。
原稿だからちゃんとしてるね↓↓↓↓↓(笑)。
唄って踊れるDJことキティン嬢の4年ぶりのアルバム。ハッカーやゴールデン・ボーイといったこれまでの相棒と比べると明らかに隙のない音の仕上がりで攻めてきたのは、名匠パスカル・ガブリエル。初期はホントにつぶやきかと感じたヘタウマ気味の歌も、いつのまにか堂々たるポップスの格調をまとっている。ラッパーかというくらい韻をふむ歌詞が面白いのは相変わらずだが、キッチュな魅力から離れた今作がどこまで詩情/私情を伝えうるだろうか。ただ、彼女の志向するエンターテイナー性や作品に物語性をもたせようという試みでは、このスリックな響きは好印象で、ときに女版デペッシュ・モード?みたいに聞こえる場面も。パスカルの得意技、ミドルテンポのブレークビーツものがいいのは当然として、ロック的なアプローチの3、5曲目がいいアクセントになっている。やはり、いくらオトナに変身しても破天荒なキャラをどこかで期待してるのですな。
つー感じで、個人的には前作『I-Com』のほうが好きでした。
決して失敗作というわけじゃないんだけど、ここまでポップによって普通に金のかかったプロダクション(逆に言えばひねりもクセもない)になっちゃうんだったら、普通のポップス聞いてればいいじゃんという気もするでしょ。
比べてもしょうがないけど、サントゴールドとかレディートロンとか、下手したらカイリーやパフュームすらライバルになってしまうというね。
1. Kittin Is High
2. Batbox
3. Grace
4. Solidasarockstar
5. Barefoot Tonight
6. Play Me a Tape
7. Pollution of the Mind
8. Wash 'n' Dry
9. Metalhead
10. Machine Joy
11. Sunset Strip
12. Playmate of the Century
13. Lightmaker2008/02/01 release