Deadbeat / Roots and Wire (Wagon Repair)

ROOTS AND WIRE
Roots and Wire

結構キャリアがあるひとのようだけど、これで初めて聴いた。ベーチャンというかリズム&サウンドやラウンドのシリーズと直結したダブ〜レゲエをベースにしたサウンドは別に目新しくはないけれど、どこかほっこりさせられるような感触がある。トータル8曲というコンパクトなアルバムながらヴァラエティ豊かであり、特にアフロビートというか原住民的トライバル・ダンス+ダビー・エフェクトで、なんかヤバイ煙を吸わされて火の周りで奇声を上げて踊ってしまうようないいピークを作ってる3曲目がおもしろいです。これだけをもってミニマル・ミーツ・ダブステップとか言ってしまうのもどうなんだって気がするけども、とにかく新しいことをやろうとしてるのは確か。個人的には、カリ・レケブッシュとかのスウェディッシュ・テクノ勢が全盛期に積極的にレゲエの要素を取り入れた曲を作ってたんだけど、あれをヒジョーに想起させられた。ダビーだけど硬質というのは、やっぱりテクノ(前回はハードミニマル、今回はいわゆるクリック〜ミニマル)を通過したところの焼き印みたいなもので、DJ的な視点でも取り入れやすいだろうし、リスナー的にも入って行きやすいんじゃないだろうか。
マシュー・ジョンソン同様、このひともカナダ(モントリオール)からベルリンへと拠点を移したそう。やっぱりあの場所にはそういう磁場があるのかな。ますます一極集中になってる。

1. Rise Again (featuring Paul St Hilaire)
2. Roots and Wire
3. Grounation (Berghain Drum Jack)
4. Xberg Ghosts
5. Deep Structure
6. Night Stepping
7. Sun People (Dub Divisionaire)
8. Babylon Correction (featuring Paul St Hilaire)

2008/10/13 release