Monika Kruse / Changes of Perception (Terminal M)

Changes of Perception
Changes of Perception

モニカ様もハード・ミニマルからの転身を図ってるDJのひとりだと思うけど、ただなぞるように(今主流のディープな)ミニマルをやってみましたって程度の内容ではないところがさすがの年期だと思う。アルバムを手伝ってるグレゴール・トレシャーも今年アルバムを出していて、その昆虫大集合のユニークなキモかわヴィジュアルに負けないシャープでありながら濃い作りは名匠のごときでありました。


まぁ同じようなことを言ってるんだけど、まじめに書いてるレヴューは↓

 旅や移動をテーマにした前作『Passengers』から約5年。制作面でのパートナーだったパトリック・リンジーとのコンビも解消し、シンプルに自分の名前だけで勝負した3作目。今回片腕となってるのはフランクフルト出身でまだ30そこそこの若きDJ/プロデューサー、グレゴール・トレシャー。グレートスタッフなどで活躍する彼の起用が功を奏したか、ヒプノティックでフリーキーなミニマルを基調とした高レベルのダンス・アルバムが完成。かつてはゴリゴリのハード・テクノをプレイし、自らのレーベルでもそういった曲を進んでリリースしていたモニカだけに、まるでリッチー・ホゥティンかというような静かな狂気が襲い来る冒頭から、全体に抑えられたトーンで構成され淡々とした印象を受けるのは驚きだ。ただ世界的な趨勢の変化に従ったのではなく、自分のコトバとしてこういう音を鳴らしているのは明白で、特に細やかな音への気配りと構成には舌を巻く。

A Thousand Nights
A Thousand Nights

1. Alo
2. Don't Come Close
3. Changes of Perception
4. Hope
5. Fragile
6. When I Woke Up
7. Wackypaky
8. Morgana
9. Spank Me Later
10. So Hum

2008/10/07 release